土蜘蛛 (つちぐも) 【新舞】
源頼光(みなもとのらいこう)が瘧病(おこりやまい)に掛かり、寝込んでいるところへ卜部季武(うらべすえたけ)、坂田(さかたの)公(きん)時(とき)がご機嫌伺いに訪れます。頼光(らいこう)は、侍女(じじょ)の胡蝶(こちょう)に典薬(てんやく)の守(かみ)に薬をとりに行かせており、もう帰る頃だから安心して休むように命じて下(さ)がります。
やがて胡蝶(こちょう)が寝所(しんじょ)を訪れ、典薬(てんやく)の守(かみ)からもらって来たという薬湯(やくとう)を勧めます。勧められるままに、頼光(らいこう)がその薬湯(やくとう)を飲むとさらに具合が悪くなり倒れてしまいました。じつは胡蝶(こちょう)は葛城山(かつらぎさん)に棲(す)む土蜘蛛(つちぐも)で、頼光(らいこう)に恨みを抱き、頼光(らいこう)を毒殺しょうとしたのです。
深夜になり、胡蝶(こちょう)は頼光(らいこう)に病状を尋ねます、そして今がチャンスとばかりに胡蝶(こちょう)が土蜘蛛(つちぐも)の本性を表し頼光(らいこう)に襲いかかります。しかし頼光(らいこう)は、名刀膝切丸(めいとうひざきりまる)を振るって土蜘蛛(つちぐも)に一(ひと)太刀(たち)浴(あび)びせると土蜘蛛(つちぐも)はあっという間に
逃げ去ってしまいました。この騒ぎを聞きつけた卜部季武(うらべすえたけ)、坂田金時(さかたのきんとき)は土蜘蛛(つちぐも)の血痕(けっこん)を頼りに葛城山(かつらぎさん)にたどり着き、そこで土蜘蛛(つちぐも)を見つけ激しい戦いの後についに土蜘蛛(つちぐも)を退治します。
見 所
胡蝶が土蜘蛛に変化する場面、瞬きしないで注目
出演者
源頼光(みなもとのらいこう)
坂田金時(さかたのきんとき)
卜部季武(うらべすえたけ)
胡蝶(こちょう)(土蜘蛛(つちぐも)の化身(けしん))
土蜘蛛(つちぐも)の手下(てした)二人(ふたり)
奏 楽 大太鼓 小太鼓 手打鉦 笛